幼い頃の夏休みといえば、「あなたの知らない世界」でした。
ご存知でない方もいらっしゃるかもしれませんが、
再現仕立てされた心霊体験が、お昼のテレビ番組で放映されていたものです。
怖い話は苦手なくせに、これが始まると
「一緒に見ようよ~。」
と、暑い盛りに姉妹がべったりとくっつき合い見ていたものです。
(お互い一人では見きらない・・・)
怖いシーンでは、顔を覆った両手の隙間からこっそり見たり、
薄目を開けてボンヤリした映像を見たり・・・。
霊というものが、この世に存在するのかしないのかは分かりませんが、
子どもの頃からいくつかの不思議体験があり、
ブログの記事にしようかどうしようか・・・と、夏が来るたびに迷っていたところ、
(やっぱこういうネタの季節は夏!ですよね?)
非表示にして書き溜めていた記事が思わぬハプニングで表へ出てしまいましたので、
そのまま掲載することにしました。
豪華4本立てでお楽しみください
・お風呂についた子どもの手形
・姉が2人
・手首を切る女
・仏像の目が動く
クリックで該当記事へとびます
小学校6年生まで住んでいた家は、社宅の古いアパートでした。
6畳2間と台所。それに、お風呂やトイレ。
この家では、時々テーブルの上に置いているお皿が1枚だけ小刻みに
カタカタ振るえるなどの不思議な現象が日常的に起こっていましたが、
中でも忘れられないことが2つあります。
それは、小学生の私が一人でお風呂に入っていたときのことでした。
浴槽につかり、何気なく壁を見ると、3歳位の小さな子どもの手形がついていたのです。
社宅のお風呂は、壁がコンクリートでできていて、濡れると
そこだけ黒っぽくなっていたのですが、まさに手の濡れた子どもが
壁に手を押し付けたように、くっきりと手の平から5本の指までが
壁に浮き上がっていました。
当時、我家にはそんな小さな子はおらず、もしかして
気付かないうちに自分で壁に手をついたのかと、
私は、浮き上がっている手形の横に、自分の手形をつけてみました。
しかし、明らかに自分のものよりも小さく、つけたばかりの私の手形よりも
くっきりと鮮明に跡がついています。
しかも、私の手形はみるみる乾いて消えてしまうのに、
小さな手形は薄れることもなく、そのまま残っているのです。
不思議に思った私は、何度も自分の手形を壁につけてみました。
けれど、何度やっても同じこと。
それからしばらくの間、小さな手形は残っていて、
家族で「気持ち悪いね」と話していたのですが、
ある日突然に、消えてなくなっていました。
この家で起こった、もうひとつの忘れられないことは、
こちらに掲載しています。
これもまた、社宅時代のお風呂場でのことです。
その家のお風呂は、台所の横に扉があり、
扉をあけると目の前に洗面所、右に浴槽がありました。
洗面所と浴槽の間を仕切るものはありません。
ある日、私はお風呂に入ろうと思い、扉を開けると
既に姉が入浴しているところでした。
「なーんだ。お姉ちゃん入っとったんやね。」
と言いながら、台所へ出て行くと、
服を着た姉が六畳間の方からやってきたのです。
「お姉ちゃん、たった今お風呂に入っとったよね?」
と聞くと、姉はまだ入っていないし、お風呂場にも行っていないと
言います。
「生きている人の霊を見るのはよくない」
と聞いたので、その時に確認した以外、姉にはこの事は
話していません。
運転手やガイドは、お客様と同じホテルへ宿泊することもありますが、
大抵は近くの民宿などへ泊まります。
大分県にある別府温泉の旅館へお客様を案内したその時も、
乗務員の宿泊場所は小さな古い民宿でした。
私が通された部屋は、ドアの対面に窓があるという、
ごくごく普通の和室。
怖がりのため、出先で一人で寝る時は電気を点けて眠っていた私は、
その時も電気を点けたまま眠りに入りました。
ところが夜中。
ふと目が覚め、何やら気配を感じて足元に目を向けると、
着物を着た女性がスーッと近付いてきて、私の枕元に座ったのです。
寝相の悪い私は、その時右手を布団から出していました。
すると、その女性が剃刀を取り出し、私の手首に剃刀を走らせるでは
ないですか。。。
「何をするっ!?」
と驚いて布団から起きあがると、その女性は消えてしまいました。
翌日手首を見ると傷跡が・・・となると「ホンモノ」っぽいのですが、
跡もなく、夢だったのかなぁ!?と思ったりもします。
バスガイドをしていた頃の話です。
ガイドは、お客様を案内する前に、実地研修へ出かけます。
観光バスに多数のガイドが乗り込み、車窓から見える案内場所や、
下車観光の道順、案内ポイントなどを、ガイドの教官から教えてもらうのです。
その日は、福岡市近郊のガイド研修が行われていて、
私たちは、前原市にある紅葉で有名なお寺を拝観していました。
そこには仏像が並んでいる一角があるのですが、通路が狭いため、
自然と一列になって通り抜ける形になり、私は、どんな仏像が
並んでいるのかメモを取りつつ、最後尾を歩いていました。
その時。
ある1体の像と目があったのです。
木彫りの像であるにも関わらず、目だけがまるで生きている人間そのもののように、
白目と黒目がありわずかに潤みすらある、異様に生々しい一体が、
睨むようにこちらを見ていたのです。
「木彫りなのに目だけ本物みたい・・・」
と思いながら、仏像の左手から右手へ歩いて行く私に合わせ、
ギョロリと睨む様に目を合わせている仏像の眼球も左から右へ動きました。
「え!?」と思った直後、激しい頭痛と吐気に襲われ、とてもガイド研修を続けられる
体調ではなくなり、バスの一番後ろの座席で横になったまま会社へ戻りました。
その後1年ほど経って、このお寺を下車案内する仕事が当たってしまいました。
怖いもの見たさで、お客様を案内しつつあの時の像を恐る恐る見ましたが、
そこには、ごく当り前の木彫りの仏像が鎮座しており、あの日に見た目の主が
現れることはありませんでした。