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羅臼を走ってると、峠にくっきりと雲がかかってたので、
前線だとまずい・・・と、とっととウトロ側へ戻ってきました。

峠を境に天気が変わり、ピッカピカの青空だった羅臼に比べ、
ウトロはどんより。
峠を境に天気が変わるのは、よくあることらしい。

時間があるので、知床五湖へ。
夏は立ち入り禁止になってる3湖から先へ、
規制が解かれたこの時期に、ぜひ行ってみたい!

1湖到着。




さらに2湖へ進む途中で、エゾジカ発見。
こすりつけるのにちょうど良い木の具合らしく、
かなり長いことスリスリしてた。
冬毛に生え変わってるところかな。




2湖到着。




さあ!ここからだ!!!
と意気込んでたものの、この日もこの先は通行止め。。。
早朝、熊が出たんですと。

がっくりと肩を落として、ウトロ市街地へ戻ります。

道中、餌やり厳禁看板。
何気ない看板だけど、切なる願いが。



どーのこーの言うより、
知床五湖入口の売店に書かれていた
メッセージを掲載しますね。

-----

コードネーム 97B5:通称「ソーセージ」

知床財団のスタッフが名付けた。
まだ若い3歳の雌だった。
最初の出会いは2年前の秋。
深い森の中だった。
親別れしたばかりの1歳
豊かな大地と自然に育まれ
伸びやかに生きていた「知床の子熊」
やがて訪れる悲劇を
まだ誰も知らなかった。

彼女は翌年の夏、幌別に現れた。
ウトロの街が近い。
道路わきで、アリの巣を掘っていた。
アリはクマの好物だ。
そこへ車が何台も通りかかった。
みな目を奪われていた。
突然、誰かがソーセージを投げた。

知らせは、まもなくスタッフに届いた。
「なんて愚かなことを」
怒りがこみあげた。
すぐに駆けつけた。
遅かった。
既に姿は無かった。
 
それがきっかけだった。
彼女は、禁断の味に取り付かれた。
「人間のそばには食べ物がある」
そう学んでしまった。
道路に現れる度、車の列ができた。
だれかがまた、食べ物を与えたかもしれない。 
もう人間など恐れてはいないようだった。
 
北米でも、そうだった。
キャンパーからエサが投げられた。
やがて、人間がエサになってしまった。
悲劇は繰り返された。
危険は、避けなければならない。
最後は、撃ち殺すことになる。
人間とヒグマには、ほどよい距離が必要だ。
 
「このままでは危険だ。」
スタッフは、ゴム弾や花火で追い払った。
何度も、何度も。
しかし、効果はなかった。
ヒグマはエサに固執する。
危険も恐れなくなる。
そして、人間の食べ物は、魅力的だった。
 
だからこそ教えなければならない。
「人に近づけば、恐ろしい目に遭う。」
最後の警告を選んだ。

10月末、彼女を生け捕りにした。
檻の中へ、唐辛子入りスプレーが噴射された。
「もう森からでてくるな」
悲劇を避けたかった。
祈るような思いだった。
もがく彼女と同じくらい、スタッフの胸は傷んだ。
だれもこんなことはしたくなかった。
山奥へと彼女を離した。 
首に発信機を付けて。

しかし、願いは叶わなかった。
翌年の春、ついに彼女はウトロの街に現れた。
やがてゴミ箱をあさるだろう。
街角でばったり出会えば、どうなるか。
人間を恐れないクマが、何をしでかすのか。
答えを知ってからでは遅かった。

ある日の朝、彼女は小学校のそばに現れた。
藪の中でシカを食べていた。

覚悟は決まった。
スタッフ4人で包囲した。 

彼女は突然逃げだした。
いつもと何か違う。
危険な臭いがしていた。

その先には学校がある。 
やがて通学時間だ。
子供たちがやってくる。
車で追いかけた。
飛び降りたスタッフが、銃を構えた。
そして、血が流れた。

もんどりうって、ヒグマは転がった。
横たわる黒い体、もう動かない。
瞳は光を失った。

「なんでこんな目にあうのか・・・・」
わからぬまま命が消えた。。

1本のソーセージが、
死ななくても良い命を奪った。
苦い思い出が残された。

              知床五湖入口のメッセージより

-----
 

射殺にかかわらなければならかった人の記事。





さらに車で走ってると、立派な角のエゾジカ発見!


そして、この日も結局バスセンター横のペレケ川。





ちょこっとだけ鮭いました。





ホテルへ戻り、すっかり冷え込んだ体を温泉で温め、夕陽観賞。





雲に隠れてた太陽が出てきました。
北海道の夕陽は、彩度が高く美しい。





夕陽色に染まる海。




翌日は、道東から道南へ一気に飛びます。
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人になれた動物は逆に怖い。
クマ撮影のプロ星野道夫さんも、
撮影のために撮影班が餌付けをする事が多い
地域で、なかなか人から逃げないクマに
イヤな予感がしていたようで
結局その予感が的中して襲われてしまいますね。

三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)でも
人間の肉の味を覚えたクマが肉、特に女性の肉に
執着することが語られていますね。
クマは可愛いと思われがちですが、物凄く嗅覚も鋭く(シロクマで50キロ先の獲物を
嗅ぎ分けます)頭もよく、用心深いので、
その意味では私は地上で最強の動物と思います。

獲物に対しての執念深さと言う点でもアフリカの
猛獣の比ではないですね。

エゾジカ、こんなに大きなのがいるんですね。
ケラマ鹿とかと比べてみて
「ベルクマンの法則」に同感・・・。
くまぽん 2010/02/10(Wed) 編集
クマ怖い・・・。
>くまぽんさん

星野さんは、良い写真をたくさん遺されてますね。
今年も我が家のカレンダーは星野さんの写真のやつです。
2月はタテゴトアザラシの赤ちゃんを真正面から撮ってる写真で
もんのすーーーーーーっごく可愛いです♪

女性の肉に執着…ということは、女性の方が
柔らかくて美味しいのかしら?

熊は怖いですね。
ホント怖いです。
逃げようがない。

ベルクマンの法則って、同種の物は北にいくほど
大きくなるってものでしたよね?
以前記事にアップされてたのを読んで、
へーーーー!と思ったので覚えてます。

同じエゾジカでも、もてるだろうなーっていう
カッコいいのが時々いるんですよ(笑)
ソラ 2010/02/11(Thu) 編集
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